2020年08月08日
あなたの不眠は何タイプ?睡眠の質を高めるセルフケア①
突然ですが、あなたは毎晩気持ちよく眠れていますか?自分の睡眠に満足していますか?
こんにちは!治療室キノワの佐藤緑です。
心身のリセット、回復に重要な『睡眠』についてお話したいと思います!
厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によりますと、日本人の成人の20%以上がここ1ヶ月間、睡眠で休養が十分にとれておらず慢性的に睡眠不足を感じているんだとか。そして、その割合も年々増加しているんだそうです。
また1日の平均睡眠時間は6時間以上7時間未満の割合が最も多いとのことですが、さてあなたの場合はいかがでしょうか?
睡眠時間は年齢や体質、生活環境、季節などさまざまな影響を受けるので「絶対」という基準はありません。もともとの体質で4時間の睡眠でも十分という人もいれば、毎晩しっかり10時間は寝ないとスッキリしない人もいますので、単純に睡眠の「長さ」では満足度は測れないもののようです。
そうなると、大切なのは睡眠の「質(深さ)」。何時間眠ろうと、目覚めたときにしっかりと疲れが取れていて、気分よく起きられれば最高ですよね!しかし、睡眠はとてもデリケート。悩み事や心配事があったり、楽しみにしていた旅行の前の晩など、眠ろうとすればするほど目がさえて眠れない!という経験は、多くの方に当てはまることではないでしょうか。
この「眠れない」という状態が1ヶ月以上続き、日常生活にも支障がでてしまったものが「不眠症」で、次の4つのタイプに分けられます。
「入眠障害」タイプ・・・寝つきが悪い
「中途覚醒」タイプ・・・途中で何度も目が覚めてしまう
「早朝覚醒」タイプ・・・予定の時刻より早く目覚めてしまう
「熟眠障害」タイプ・・・ある程度眠っても満足感が得られない
私たちの体は、本来なら夜になると交感神経の働きが弱まり、代わりに副交感神経が優位になります。これによって神経や脳の興奮がおさまり、体温も低下して、穏やかな眠りへと入っていきます。しかし、何らかの要因がそのサイクルを邪魔してしまうと「眠りたくても眠れない」という不眠状態に。入眠障害タイプがまさにこのパターンです。また、深い睡眠が訪れないために少しの刺激で目が覚めてしまうのが「中途覚醒」タイプと「熟眠障害」タイプ。年齢によって睡眠時間を持続するパワーが衰えてしまったのが「早朝覚醒」タイプです。
不眠は放っておくと、、、
不眠は放っておくと(明日もまた眠れないのでは・・・)という恐怖心が生まれ、さらに眠れなくなるという悪循環に陥ってしまいます。「何となく、いつもより眠りが浅いかも・・・」そんな小さな変化を見逃さずに対処することが大切です。
鍼灸治療の働き
鍼灸治療は筋肉を緩めてコリや痛みを軽減させることはもちろんのこと、自律神経の調整も得意分野です。眠れない根本的な原因を探りながら経絡やツボの特性を活用し、お一人お一人の心と体の状態に合わせて鍼や灸の刺激量を調整。少しずつ穏やかに「健やかな睡眠」へと導いていきます。
不眠に効くツボ
例えば「足の重だるさが気になって眠れない」「頭がさえて眠くならない」というときにオススメのツボは「失眠(しつみん)」と「三陰交」。失眠はかかとの真ん中で、三陰交は内くるぶしから指四本分上にあります。寝る30分ほど前に静かな音楽でも聴きながら、お灸をするもよし、イタ気持ちいい程度の強さで押してみるもよし。この2つのツボは足の血流を改善してむくみを取る効果もあるので一石二鳥ですよ。
400年前の治療法
また、江戸時代のベストセラーでもある貝原益軒の『養生訓』では、(頭がさえて眠れない人は)「足の親指をさかんに動かすのがよい。こうするとあくびがよくでて、滞った邪気を吐き出させることがある」とあります。本当かしら?と思ったあなた、まずは今晩試してみませんか?