2020年04月11日
感じる自由と、表現の工夫
みなさん、こんにちは!
治療室キノワ まつはらです!
自粛生活が続き、家族との時間が増えて嬉しい反面、ずっと一緒に過ごすという状況や、普段は気付かなかった行動、何気ない言葉にイライラしたり、ストレスを感じている方も増えているのではないでしょうか。
今日は、感じる自由と表現の工夫についてのお話をしていきます!
皆さんは、どのくらい自分の本当の気持ちを人に伝えられているでしょうか。
嬉しい、楽しい、幸せ、といったボジティブなことは、言葉にして表現しやすく伝えやすいですが、
ネガティブな意味合いを持つ言葉になると、途端に伝えにくさを感じることがあります。
嫌な気持ちにさせてはいけない
トラブルになりたくない
怒らせてしまったらどうしよう
と、本当は相手に伝えたいことがあるのに、自分を抑えて我慢してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、これまでのコミュニケーションで得た経験から、相手に伝えること自体が怖くなってしまったり、諦めてしまったりしている方もいるかもしれません。
しかし、その時に抱いた感情は、消えることはなく心の中に少しずつ溜まっていきます。
そして、溜まった感情が何かのきっかけで爆発し、望まない結果を生み出してしまうことが多いものです。
本来であれば、私たちはどのように感じても自由であるはずです。
ですが、このコミュニケーションがうまくいかないことが続くと、相手を嫌な気持ちにさせてしまった私はダメな人間だ、とか、
そもそもこんな気持ちを感じてはいけない、という誤った認識が出てくることがあります。
「どんな風に感じても良い。」
自分の気持ちを尊重させることは、自分自身を尊重させることと同じです。
ですので、どう感じても良い自由はあるけれど、人にどう伝えるかということには適切な表現方法を学ぶことが大切で、それができるとコミュニケーションが円滑になり、さらには自己尊重にもつながっていくのです。
自分の気持ちを人に伝えることが苦手な方にオススメのコミュニケーションスキルがあります。
それが「I メッセージ」というものです。
I メッセージとは、「私」がどんな感情や考えを持っているかについてのメッセージであり、それを感じているのは「私」であることが相手に伝わる話し方のスキルです。
では、まず初めに「あなた」を主語にした「YOUメッセージ」と「私」を主語にした「Iメッセージ」の違いをご紹介しましょう。
○「洗濯物を畳むのを手伝って欲しい」という状況
・YOUメッセージ
「ちょっとあなた、テレビ見ているなら洗濯物を畳むのくらい手伝ってよ!」(あなたは、本当に気が利かないんだから、、、)
・Iメッセージ
「私ご飯支度もしなくてはいけないから焦っているの。洗濯物を畳むのを手伝ってくれると嬉しいのだけれど、、」
この二つのメッセージ、皆さんはどのように感じられましたか?
違いがお分りいただけるでしょうか。
YOUメッセージでは、怒りは強く伝わりますが、「私」の本当の気持ちは見えてきません。
感情は「怒り」に変化してしまうと、「伝える」ではなく「ぶつける」になってしまうのです。
Iメッセージで伝える時には、自分が今どう感じているのかを自分の中で探し出す必要があり、それを言葉にして伝えることで、「私」が何を感じ、望んでいるのかが、相手にわかりやすくなっています。
感情(怒り)をぶつけられているわけではないので、相手も受け取りやすくなります。
Iメッセージの伝え方は、簡単です。
① 主語は「私」であること
② 自分の気持ちを素直に伝えること
③ うまくいかなくても、諦めずに使い続けること
「私は~~~~で、(感情の言葉)です」
と伝えます。
例えば、
Q、待ち合わせ時間を過ぎてから、時間に1時間遅れるという連絡があった時
YOUメッセージ:A もっと早く言ってくださいよ、こちらにも都合があるのですから。
Iメッセージ:A 私は、今日を楽しみにしていたので、あなたと会える時間が短くなることがとても残念です。私も予定があるので、今度からは早めに言ってもらえると助かります。
いかがでしょうか。(わかりやすいように少し硬い言いまわしですが)
何度も言いますが、Iメッセージというのは、自分がどのように感じているのかを伝える方法です。
自分の感情を押し殺すことも、相手を否定することもありません。
うまく伝わらないことがあるかもしれませんが、自分が感じた気持ちを大切に尊重しながら、円滑なコミュニケーションをとっていけるよう、ぜひ心がけてみてくださいね!!