2020年04月15日
「春」と「肝」
こんにちは!
治療室Qinowaの朝日です。
いつもありがとうございます。
季節は春ですが、今年は新型コロナ騒ぎでるお花見も自粛になり、外出も出来ず、残念ながら今年の春は満喫できそうにありませんね…
皆さんは、家で過ごす時間が増え、いかがお過ごしでしょうか?
春は「肝」と深い関わりがある
この季節は、寒い冬から暖かい春へと移り変わる時期で、心も身体も目覚め、不安定になりやすい状態です。
東洋医学では、「春」は五臓の「肝(かん)」と関係が深い季節と言われています。
肝って肝臓のこと?と思うかもしれませんが、西洋医学の肝臓の働きは、身体の血液を貯蔵したり、分解、解毒などを行なっている臓器ですが、東洋医学でいう肝は、この他に色々な働きがあります!
肝の働きとは?
肝の働きには、主に2つあります!
① 疏泄作用(そせつさよう)
疏泄作用とは、身の気の流れをスムーズにする働きです。
この作用によって、自律神経の働きを調節し、情緒の安定にも関与します。
② 蔵血作用(ぞうけつさよう)
蔵血作用とは、血液を貯蔵したり、血液の量を調節する働きのことです。
血液は、細胞や器官に栄養と潤いを与えます。
また、運動時には血液の量を増やして、酸素を取り込み全身に巡らせたり、寝ている時は、血液量を減らしたりしています。
肝の不調とは…?
春は特に、新年度や新学期が始まりますので、新しい環境に慣れるまで気を遣ったり、気が張ったりして、心身共に疲れやすいですよね。
肝は、自律神経を調節しているので、季節の変わり目という点から、春の陽気にストレスを受けやすいと言われています。
ストレスを受けると、以下の不調が現れやすくなります。
・イライラ、憂うつ感
・不眠
・目の乾き、目がかすむ
・皮膚や髪の乾燥
・筋肉がつる、手足のしびれ
・月経不順、更年期障害
など…
気の巡りが悪くなると「気滞(きたい)」というに状態になり、憂うつな気持ちになり、精神的に不安定になります。
また、気が逆流すると「気逆(きぎゃく)」になり、のぼせや、めまい、不眠などの症状が現れやすくなります。
肝は、血液を貯めたり、量を調節する機能があるので、これが低下すると身体の血液が不足して「血虚(けっきょ)」という状態になります。
肝は、筋肉や目、爪などにも関与しているので、筋肉に栄養が行き渡らず、つりやすくなったり、痙攣しやすくなったりします。
他には、目がかすんだり、貧血や、爪が割れやすいなどの症状も現れます。
また、肝はホルモンとも関わりが深いので、この時期に生理が乱れたり、のぼせ、めまい、頭痛などの症状も多く見られます。
春を快適に過ごすためには…
肝は、ストレスや疲労、睡眠不足、目の使い過ぎによって、機能が低下してしまいます。
ですので、気分転換をしながらストレスを発散させ、充分な睡眠を取り身体を休め、眼精疲労を感じたら、眼のストレッチ等を行なって、春を上手に過ごしください。
詳しい内容は、「春の養生」のコラムでご紹介いたします!